「SRHR(性と生殖に関する健康と権利)」普及前なのにバックラッシュ? - ”権利”の認知に広がる伸びしろ -第5回チキの部屋(ゲスト:福田和子さん)開催報告

2/22(土)にマンスリーサポーター向けオンラインイベント「チキの部屋 SRHR(性と生殖に関する健康と権利)ー"知る"から先の一歩へー」を開催しました。

ゲストは「性と生殖に関する健康と権利(SRHR)」について発信を続けている「#なんでないのプロジェクト」福田和子さん。

冒頭、福田さんから「SRHRとは何か?」についてのレクチャーの他、昨年10月に福田さんも参加されたスイス・ジュネーブでの国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)でまとめられた、夫婦別姓の導入や皇室典範の改正など、日本への勧告についても解説していただきました。

チキラボからは、「社会抑うつ度調査」で継続的に計測している社会課題にまつわるさまざまな言葉についての認知度について報告。もっとも認知度が高かった「SDGs」の55.1%に対し、「リプロダクティブ・ヘルスアンドライツ(SRHR)」の認知度は約2%。現状の認知度の低さにため息が漏れました。

さらに、「性的同意」というワードの認知度は32.4%で比較的高い水準にあることに注目。これは、#MeTooムーブメントや不同意性交等罪の刑法改正に関する議論を経て、認知が徐々に広がってきた結果ではないか、という意見も。

SRHRに関連する概念や言葉については、まだ広く知られておらず、場合によってはネガティブな文脈で扱われることもあります。そのため、すでに用語を理解している人たちの間だけで共有するのではなく、まだその概念に触れたことのない人々にも議論に加わってもらうための「言語の共有」が必要ではないか、という視点も示されました。

こうした課題はあるものの、SRHRの認知にはまだ大きな伸びしろがあり、どのように広げていくかを考えることが重要だという議論が交わされました。

【主なトピック】

  • SRHRとは何か?
  • 国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)が日本に出した12の勧告を解説
  • 「ライツ(権利)」が置き去りに? 出生率向上を目的とした政策は進むが…
  • 「リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツ(SRHR)」の認知度はわずか2%
  • 「緊急避妊薬の無償配布」賛否を決めかねている人が半数
  • 課題を議論するためには、共通の言葉の理解を

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